2025.2.15
住宅ローンの連帯債務とは?
- 住宅ローンの話し

住宅ローンの連帯債務とは、住宅ローンを借りる際に複数の人が共同で債務(借金)を負う契約のことです。それぞれが主債務者と同じ責任を持つため、誰か1人が返済できなくなっても、他の連帯債務者が全額を返済する義務を負います。
連帯債務の基本ポイント
●複数の人が同じローンを共同で借りる
・主に夫婦で住宅ローンを組む場合に利用されます。
・主債務者と連帯債務者の両方がローン返済義務を負います。
●責任が同等
・主債務者と連帯債務者に、返済責任に差はありません。
・どちらか一方が返済不能になった場合、もう一方が全額を返済する必要があります。
●持ち分(共有名義)が発生
・住宅の名義を夫婦で共有する場合に使われるケースが多いです。
・名義の割合(例:夫70%・妻30%)に応じて、収入合算で借入額が増えることもあります。
連帯債務が使われる主なケース
●夫婦共働きで住宅ローンを組む場合
→ 収入を合算して、借入可能額を増やすために活用されます。
●親子リレー返済の場合
→ 親と子が連帯債務者となり、親が返済を開始し、その後子どもが引き継ぐ仕組み。
連帯債務のメリット
●借入額を増やせる
・夫婦の収入を合算して計算するため、1人で借りる場合よりも大きな金額を借りることが可能。
●住宅の共有名義が可能
・家を夫婦共同の資産とすることができ、双方が所有権を持てます。
・住宅ローン控除がそれぞれ受けられる
・主債務者と連帯債務者がそれぞれの持ち分割合に応じて住宅ローン控除を受けられる(例:夫70%、妻30%の持ち分なら、それぞれの返済額に応じて控除が適用)。
連帯債務のデメリット
●全額返済の義務がある
・どちらか一方が返済不能になると、もう一方が残りの全額を支払う義務がある。
●手続きが複雑
・契約時に両者の審査が必要で、必要書類が増える。
●名義変更が難しい
・離婚や死亡などで共有名義を解消する場合、手続きが難しくなることがある。
●片方の信用に影響
・もし一方が返済遅延をした場合、もう一方の信用情報にも影響を与える。
連帯債務と連帯保証人の違い
●連帯債務:
→ 主債務者と同等の返済義務を持ち、共同でローンを借りる形。住宅の持ち分も発生する。
●連帯保証人:
→ 主債務者が返済できない場合に、保証人が支払う責任を負う形。住宅の持ち分は発生しない。
連帯債務を利用する際の注意点
●持ち分割合を明確にする
・夫婦で共有名義にする場合、登記時に持ち分を記載します。
・実際の負担割合や返済額と一致させるのが理想。
●お互いの返済計画を共有する
・片方に収入の減少や病気があった場合を想定して、余裕のある計画を立てることが重要。
●離婚や相続時の対策を検討
・離婚時に片方が家を出て行く場合や、相続時に名義を引き継ぐ場合、トラブルの原因になりやすいため事前に話し合っておく。
まとめ
連帯債務は、夫婦や親子が一緒に住宅ローンを借りる仕組みで、借入額を増やしたり、住宅を共有名義にする場合に便利な制度です。
ただし、双方が全額の返済義務を負うため、責任も大きくなります。将来のトラブルを避けるために、契約時に持ち分や返済計画をしっかり確認することが重要です!
必要に応じて、住宅ローン専門家や司法書士に相談するのもおすすめですよ