2025.3.1
住宅ローンの「事前(仮)審査」とは?
- 住宅ローンの話し

住宅ローンの事前審査(仮審査)は、新築建売住宅を購入する際に金融機関が「この人に住宅ローンを貸しても問題ないか」を事前に確認するための審査です。
正式な申し込み(金融機関との金銭消費貸借契約)の前段階に行われるもので、主に次のような特徴があります。
1.事前審査の目的
1. 借りられる金額の確認
事前審査では、年収や信用情報を基に「いくらまでの住宅ローンが借りられるか」を確認します。これにより、予算に合った住宅を選べるようになります。
2. 新築建売住宅の「売買契約」の前提条件です
多くの場合、不動産購入の契約書には「住宅ローン事前審査、及び本審査が通ること」が条件として記載されます。
2. 事前審査でチェックされるポイント
金融機関は、次のような情報を基に審査を行います:
1. 申込者の年齢や年収や職業など
収入の安定性や勤続年数が重視されます。
2. 借入希望額と返済比率
年収に対して無理のない返済計画であるかを確認します。金融機関は貸付条件として「返済比率」を設定しています。返済比率とは、総支給年収に占める年間返済額の割合です。その返済比率の条件を満たすために、現在での自動車ローン借入残金やカードローン借入残金を住宅ローンにとりまとめて審査する場合も多いです。
3. 信用情報
他のローンやクレジットカードの利用履歴がチェックされ、延滞や債務整理の履歴がある場合、審査が不利になることがあります。
3.必要な書類
事前審査には以下のような書類が必要です
・住宅ローン事前審査申込書(金融機関により異なります。自書が条件です。)
・本人確認書類:運転免許証やマイナンバーカード、保険証など
・収入証明書:源泉徴収票、確定申告書、給与明細など
・物件情報:新築建売住宅の物件資料、資金計画書 ← この2点は不動産会社が用意します。
4.審査結果とその後
1. 審査結果
早ければ数日、遅くても1週間程度で結果が通知されます。貸付可能金額や貸付期間、金利などが提示されます。通れば次のステップである新築建売住宅の「売買契約」、そして「本審査」へ進みます。
2.事前審査が通らなかった場合
原因としては、借入希望額が多すぎる、信用情報に問題があるなどが挙げられます。条件を見直したり、別の金融機関に申し込むことが考えられます。金融機関もそれぞれ特色があり「借りやすさ」も違います。不動産会社と相談して、自分の事情に合った金融機関を選びましょう。
5.注意点
事前審査はあくまでも「仮」ですが、虚偽の申請内容は厳禁です。金融機関は、借入申込者のお金に対する安全性、信用性を審査します。
また事前審査が通っても、本審査で通らないケースがあります。本審査では団体信用生命保険に加入するための審査もあります。自分の健康状態に不安のある方(現在から過去3年以内に手術や2週間以上の治療や投薬をうけた方)は、事前審査の段階で不動産会社または金融機関に告知書を提出することをお勧めします。
まとめ
事前審査は新築建売住宅購入を進める上で非常に重要なステップであり、自分の返済能力や購入計画をしっかり確認する機会でもあります。住宅ローンのしくみに詳しい信頼できる不動産会社、そして自分の事情に合った金融機関を選び、マイホームの実現に向けて粘り強くすすめましょう。